にのだん社会保険労務士事務所

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にのだん社会保険労務士事務所だより「たすき」令和7年8月号(No.69)

【①夏の運転にご注意ください】

 先月号でも異常な夏の暑さを取り上げましたが、今回も暑さに関する話題です。

 先日の話ですが、とあるドラッグストアに買い物に行った時、ちょうど店の正面から一番近いところの駐車スペースがたまたま空いていたため「ラッキー」と思うのと同時に急いで止めようと思い車を進めました。ところが店の出入口で買い物を終えた親子連れが、私から見れば車を駐車するのを待っていたと感じたのですが、車を止めた直後に男性が「小さい子供がいるんやから運転気をつけないとあかんやろ」とお叱りを受け「すみません」と謝罪しました。

 こちらも確認したつもりだったので、言われた時は「もう少し優しく言うてほしいなあ」と若干不満を感じましたが、公道であろうと店舗内であろうと、万が一車が小さい子供をはねるようなことがあれば、やはり責任は車にあります。暑さだけが理由ではないですが、厳しい気候の中での車の運転はプライベートだけではなく、仕事中の運転や行き帰りの通勤途中でも集中力を維持することが求められます。

 今回、一等地の駐車スペースが空いていることばかりに目がいってしまい、本来注意しなければならなかったことが疎かになったかもと反省しました。このようなミスは業務中でも考えられます。

 過去にもお話しましたが、私が習慣として実行する行為で「指さし確認」があります。自身の中で業務中、集中が途切れそうな時こそ「〇〇良し」と言葉とともに指差しを行います。昔仕事で出会った上司から教わった方法です。最近とある場所で一緒に業務を行っていた方も同じように「〇〇良し」と指差し確認をしていて「同じことやってるなあ」と感心しました。

 仕事の誤りはちょっとした集中力の途切れから発生する可能性があるので、これからも意識的に指差し確認は続けていきたいと感じます。まだまだ暑い日が続きます。どうしても業務に集中できない時は適度な休憩も当然必要です。体調管理に気をつけて暑い日を乗り切りましょう。

【②AI(人工知能)の未来について】

 6月、私の出身大学である追手門学院大学で大阪大学の石黒浩教授の特別公演が行われ参加しました。石黒先生は日本のロボット工学者でアンドロイド研究の第一人者として知られている方です。(マツコ・デラックスのアンドロイドが有名)

 現在、開催されている大阪・関西万博で人気のあるパビリオン「いのちの未来」のプロデューサーもされており、1時間30分の公演はあっという間に話が終了し途中、石黒先生の話す言葉に思わずメモを取りたくなるくらい引き込まれる内容で創造力を掻き立てる充実した内容でした。

 私も規模は小さいながら人事労務管理に関するテーマで人前でお話することがあります。しかし今回の公演を聞いて、日頃、私が話す内容でここまで人を引き寄せる話は出来ていないことを改めて思い知らされ、良い意味で刺激を受けました。

 講演の中で遠隔接客や対話型AIシステムの話を聞きながら、かつて私が格安ホテルに宿泊のため遅い時間帯に到着した時、フロントにはモニターとカメラが置かれており、そこで対応したスタッフが遠隔地(恐らく外国)から説明や本人確認を行いチェックインしたことを思い出しました。

 そこで私が想像したのは、年金などに関する相談業務、現状では関係官公庁に直接出向き、限られた時間帯や対人による窓口対応が当たり前ですが、簡単な相談であれば、モニターとカメラさえあれば遠隔型の相談対応は全然可能であると感じました。それらが活用できれば場所と時間を気にせず、いつでもどこでもサービスを受けることが出来るかもしれません。

 また接客業の人手不足解消を目的に対話型AIシステムが今よりも普及し、店員さんのいない店舗での買い物が当たり前になる時代が訪れようとしています。残念ながら最近では買い物に行っても、感染症対策を理由にして「いらっしゃいませ」の声掛けもしない店員さんが増えました。かわいい声で接客してくれるネコ型ロボットに「ありがとうございます」「またお越しください」と言われるほうが心地よく感じるかもしれません。

 とはいえ、人と人が対面で会うことで相手の困った様子を察知したり「今日も暑いですねえ」「今日はここに来て良かったよ」といったお互いを思いやる心と心が通じ合った会話が成り立ち、人工知能に決して負けない接客サービスが提供出来るのではないかと感じます。

~最後までお読み頂きありがとうございました~